色:茜色(あかねいろ)
茜色は世界で最も古い染料のひとつです。
国内で初めて日の丸の赤を染めるのに使われたのもこの茜です。
この染料は、アカネという日本の山野に普通に生えるつる草の、
根から茜色という赤色の染料をとります。
ご想像のとおり、赤い根をもつことからアカネと
いう名になりました。
元旦の日の出前の空を「初茜(ハツアカネ)」と呼びます。
ここから、太陽がこれから光り輝くような「明るい」イメージや、
「茜」の赤い色彩は「紅葉」を連想して「秋」の情景を思い浮かべる
こともできます。
「秋」の「温かい様子」「柔らかい雰囲気」を想起することもできますね。
もともと赤という言葉は、明るいことに由来します。ですから茜色も、
「茜さす」と明るさを強調する言葉として、万葉の昔から用いられて
きました。女の子の名前に使われるのも、明るくやさしい人に育つ
ように、との思いからです。私たち「茜や」も、明るく開かれた店
であるように、一同つとめてまいります。